海苔の良さを生かす!海苔の美味しい食べ方

●海苔は3つの旨み成分が凝縮した奇跡の食材
海苔は日本人の食卓になじみの深い食品の1つとして、昔から愛されてきました。ご飯との相性が抜群ですが、薬味として豆腐や蕎麦のトッピングに使われる他、サラダやピザ、スパゲッティなどの洋食に使われることも増えています。

海苔はアミノ酸が豊富で、いくつもの旨み成分が含まれているのが特徴です。日本食の美味しさの秘密は、「グルタミン酸」「イノシン酸」「グアニル酸」の3つの旨み成分であると言われます。グルタミン酸は昆布に、イノシン酸は鰹節に、グアニル酸はしいたけに含まれている成分で、和食の要である出汁を取るために欠かせない素材です。出汁を取る際に昆布と鰹節、昆布と椎茸など、複数の食材を使うことが多いのは、旨み成分を合わせると美味しさが何倍にもアップするからです。

海苔には何と、グルタミン酸・イノシン酸・グアニル酸の3つの旨み成分が含まれており、3つの旨み成分の相乗効果でとても美味しいのです。含まれている割合のバランスも理想的で、特にグルタミン酸とイノシン酸の割合は10対1という、美味しさを生み出す黄金比を満たす割合だと言われています。

●海苔の美味しい食べ方は火で炙ること
素材そのものの味が感じられる海苔の美味しい食べ方は、何といってもそのまま単体で食べるのが一番です。これらの旨み成分は熱を加えることでさらにアップするので、火で炙ると海苔の美味しさがいっそう際立ちます。加熱すると、グルタミン酸は約3.5倍に、イノシン酸は約3倍に増加します。

板海苔は、もともとは黒い色が主体です。しかし、火で炙ると艶やかな緑色へと変化します。海苔が黒く見えるのは、海苔に含まれる葉緑素(緑色)、カロテノイド(だいだい色)、紅藻素(紅色)、藍藻素(藍色)という4つの色素が合わさっているからです。火で炙ると、4つの色素のうち、熱に弱い紅藻素と藍藻素が減少するため、葉緑素(緑色)とカロテノイド(だいだい色)が強調されて、美しい緑色へと変化するのです。

●海苔の炙り方
海苔はじっくりと火を通すのが理想的で、炭火や電熱コンロで炙るとおいしくなります。しかし、手軽にガスコンロの直火で炙ることが多いです。ガスコンロを使うときは、少し強めの火加減で、強火の遠火を意識して炙りましょう。とはいえ、ガスコンロの直火は均一に加熱するのが難しいので、あまりおすすめできません。

手軽に美味しく加熱できるのは、下にアルミの鉄板が付いた、魚焼き用の金網を使うやり方です。ガスコンロの火が魚焼きの鉄板を均一に温めるので、パリッと美味しく焼き上がります。

海苔は1枚ずつ焼くのではなく、2枚を重ねて焼きましょう。つるつるのほうを内側に、ざらざらのほうが表面に来るように重ね、表面だけをじっくりと炙ってください。こうすると磯の良い香りが際立ち、美味しい焼き海苔ができあがります。

昔はしんなりとした乾燥海苔が一般的で、各家庭で炙っていました。現在は、あらかじめ焼いてある焼き海苔が普及しています。焼き海苔はそのまま食べられますが、それでも一手間掛けて炙って食べると、より美味しくなります。