海苔の種類と聞くと、韓国のりや板海苔などが思い浮かぶのではないでしょうか。海苔で使われる海藻によって、大きく分けて3つの呼び名があります。その種類を知ると、今まで何も考えずに食べていた海苔について、深く知りたくなるでしょう。
日本の養殖海苔の種類
日本の海苔で使われる海藻の種類には、日本の近海でとれるものだけで28種類あります。海藻とは海に生えている藻の一種で、胞子から根づいて葉が大きくなるものを指します。その中でも、主に食用海苔として養殖されているものが3つあります。
1つ目は、アサクサノリです。江戸時代から主流の海苔の種類でしたが、現在は絶滅危惧種と呼ばれるほどとれなくなってしまっています。
2つ目はスサビノリです。現在の海苔の養殖で、最も多い品種と言われています。全国各地で養殖が可能ですが、天然のスサビノリは福島県の太平洋側でとれます。
3つ目は、ウップルイノリです。島根県出雲市にある十六島(ウップル)地区というところでとれる岩海苔で、養殖ではなく天然の岩海苔のみこの名前が付けられます。岩海苔の海苔板はところどころ穴が開いています。
この他、産地によって呼び名が付けられています。後述する有明海苔の他、瀬戸内海に面した広島や兵庫などでとれる瀬戸内海苔があり、こちらは黒い色が特徴です。そして、三重県から北海道までの東日本地区でとれる東日本海苔は、全体の8分の1の量となっています。
最も食べられている海苔の種類は?
一番食用として使われているのは、ナラワスサビノリです。ただし、日本の海苔は産地によって作り方が異なり、それぞれに特徴があります。
全国で最も生産量を誇っている海苔は九州有明海でとれる海苔で、全体の50%以上を占めていると言われています。佐賀県、福岡県、熊本県の3つのエリアで養殖が行われています。ここでとれる海苔は「有明海苔」と呼ばれ、柔らかい口当たりが人気の秘密です。高級海苔として加工されていることが多いのも特徴です。有明海苔の養殖には、支柱式と呼ばれる方法を取り入れています。この海苔は太陽の光を浴びてとれる海苔で、他の海苔と比べると色が薄いのが特徴的です。
時代と共に変わる海苔の種類
縄文時代から存在する海苔は、海でとれる天然の海藻そのものを指していましたが、やがて加工技術が発達し、江戸時代には、紙を漉いたような薄い海苔が存在していました。アサクサノリは、その中でも古くから海苔の養殖の代名詞とも言えるほど主流だったのです。1945年ごろまではほとんどがアサクサノリだったと言われています。しかし、戦後に海苔の需要が高まったこと、海岸沿いの自然環境が失われてしまったことで、アサクサノリの生産が激減してしまいました。
味も香りも良いと言われていたアサクサノリには、もともと加工すると柔らかすぎるという欠点がありました。スサビノリは光沢があり、適度が固さがあるために、加工しやすかったのでしょう。そこで、現代ではスサビノリが養殖の主流を担っています。
