加工法の違いによる海苔の種類
加工法によって食卓にのる海苔の種類は分かれます。その中でも一番ポピュラーなのが焼きのりです。焼き海苔は乾燥海苔を焼きパリッとした食感を持たせてあります。どの家庭でも常備されていることが多いのが特徴です。そのまますぐ食べられるという利点があるものの、乾燥海苔や生海苔などと比べると風味が落ちます。湿気っても直火で炙るとパリパリ感が蘇るため保存がきくというのも利点です。また焼きのりにほんのりと味を付けた味付け海苔も焼きのりの定番と言えます。
焼かずに薄い板の様な状態に成形した海苔を、乾燥海苔と言います。乾燥海苔は今でこそ一般家庭では見かけませんが、昭和までは海苔といえば乾燥海苔というほどポピュラーで、各家庭にて食事の直前に火で炙り食べられていました。海苔は焼くと磯の香りがたち風味も増すことから、本当に海苔が好きな人は現在でも問屋から乾燥海苔を購入して食しています。
様々に加工される海苔の原料ともなるのが生海苔です。収穫した海苔を細かく刻み味を付け佃煮などの形で加工されます。海苔そのものの食感を楽しめるとともに、乾燥海苔などと比べて量を食べやすいのが特徴です。
海藻から分類される海苔の種類
海苔は原料となる海藻から分類することもできます。まず挙げられるのがアサクサノリです。名前のとおり東京湾で養殖、浅草で加工が行われていたことに由来する海藻ですが、現在は有明海など九州の一部の地域でのみ養殖が行われています。乾燥した状態では赤みを帯びていますが、火で炙るときれいな緑色になるのが特徴です。
現在養殖が行われている海苔の種類の中でも最も数が多いのがスビサノリです。アサクサノリと比較して色が黒く、ツヤツヤとしていて光沢感があるのが特徴です。質感もしっかりしています。
岩海苔の原料として代表的なのがウップルイノリです。アサクサノリ、スサビノリを使って乾燥海苔を作る場合、海藻を刻んで成形していきますが、ウップルイノリの場合はそのまま板に貼り合わせるため、出来上がった海苔もところどころ穴あきの状態に仕上がるのが特徴です。岩場に自生して育った天然ものだけが岩海苔として認められることから、見た目が粗くとも品質には問題はありません。
海苔の産地
海苔を養殖するには生育に適した環境が必要です。遠浅で潮の満ち引きが大きく、海水と淡水が混ざる場所という環境が求められることから、生産地は九州の有明海や瀬戸内沿岸が多いです。この二大産地の他、東京湾や伊勢湾などでも養殖は行われています。浅草で養殖されていた海苔は日本を代表する存在として今でも名前が知られているものの、現在は東京湾の埋め立てによって養殖の歴史が途絶えています。しかし東京湾で養殖されている海苔は有明や瀬戸内産と比較しても遜色のない香り高い海苔であり、その品質を認められています。海苔の種類を選ぶときはこのように産地に着目して食べ比べてみるのもおすすめです。
