あの海苔とこの海苔は違うもの?

・海苔の種類はどれだけある?
海苔の種類は、形状や素材で分けられます。大きくは「乾海苔」と「焼海苔」、そして「青海苔」と「岩海苔」の4種類に分けられます。同じ「海苔」という名前を使っていても、海苔の種類によっては、そもそも使われている海藻自体が違っていることもあるのです。

・乾海苔と焼海苔は仕上げの違い
「乾海苔」は収穫した生海苔を細かく刻み、均一の濃さになるよう成型して乾燥させたもの、「焼海苔」はその乾海苔をより乾燥(火入れ)させたものです。見た目や味の違いとしては、乾海苔は黒や赤紫に近い色合いで、磯の風味が強いです。焼海苔は緑色が強く、パリパリッとした食感となります。この2つは仕上げの方法こそ違いますが、「乾海苔を焼海苔にする」ので、食感や味わいが違っていても、素材としては同じ種類の海藻が使われています。

乾海苔に使われる品種で、最も海苔養殖で使われているのが「スサビノリ(荒び海苔)」です。高級品としての海苔では、「アサクサノリ(浅草海苔)」が有名です。

また、紅茶のファーストフラッシュのように、その年・その地域で最初に摘まれた海苔から作られた「新海苔」があります。限られた時期にしか採れないこの海苔は、味わいや食感、香りが一般の海苔よりも品質が良く、「1番摘み」「海苔の王様」とも呼ばれ、贈り物としても人気です。海苔は通年で流通していますが、新海苔は12月ごろから出回り始めます。

・青海苔とアオサは違うもの
青海苔は、淡水と海水が混ざり合う汽水域で採れる海藻から作られます。スジアオノリやボウアオノリ、ヒラアオノリなど、種類の違いもありますが、いずれも糸状の海藻で、これらを粉末状に砕いて作られるのが青海苔です。香りや味が良い反面、雨量によって海水としての濃度や環境が大きく変化する汽水域で育つために、収穫量がまばらで、コストも高いのが特徴です。

青海苔と同じく、「磯の風味がある、濃い緑色の細かい海苔」というイメージがあるアオサですが、青海苔とアオサは異なる種別の海藻で作られます。アオサは海水の中、浅瀬の岩場で育つ葉っぱ状の海藻である、アナアオサ、ボタンアオサから作られます。青海苔よりも風味や香りは一歩劣るものの、コストは安く、一般的にお好み焼き店やたこ焼き店で使われるのはアオサだと言われています。

余談ですが、岩海苔も岩場に生える海藻です。ただしこちらは波の強い外海側の磯に、12月~2月という海が荒れる時期に生えていることから、採取難度の高い天然ものの海苔です。岩に生えている時の色合いは濃い紫、紫褐色で、ぬらっとした光沢があり、乾燥させると濃い黒紫色に変化します。海苔の中でも特に磯の風味が強く、甘みがあります。

乾燥させたものや佃煮を軽く炙ることでより磯の香りが楽しめる海苔ですが、収穫量は年間でも1トン未満で、収穫時の安全確保にも細かな取り決めがある、希少価値の高い海苔でもあります。