養殖で海苔ができるまでの流れ

海苔は養殖で作られている

朝ご飯のお供やおむすび、寿司など、小さな子どもからお年寄りまで誰もが好きなおいしい海苔、これはどのように作られているのでしょう。現在、養殖により安定して供給されていますが、昔は岩などに生えた天然のものを採り、乾燥させて食べていました。海苔の養殖は、江戸時代になってから始まったとされています。

現在のところ、海苔は全国19府県で養殖されています。有明海の海苔の養殖が特に有名です。有明海の海苔ができるまでには、長い時間と手間がかかっています。

海苔ができるまでの準備

春になると、養殖の準備が始まります。フリー糸状体という、海苔の種になるものを牡蠣の殻に植え付けます。そして、胞子がいつでも飛び出せるように、水槽の中で育てます。一番良い状態になるよう、温度調節をしながら見守っていきます。

秋になると、培養した牡蠣の殻を養殖用の網に取付けます。網に紐でぶら下げたビニール袋の中に、牡蠣の殻を1個、もしくは2個ずつ入れます。この作業は解禁前日に家族総出で行われることが多く、海苔漁を行う家の軒先で見かけられます。

そして、種付けが済んだ養殖網を漁場に運び、あらかじめ立てておいた支柱にくくり付けて海に広げます。網に取り付けた殻から胞子が飛び出し、網に付くと根を張っていきます。海の栄養分と日光で芽が伸び、育ちます。

福岡県の有明海では二期作を行っているため、ある程度成長した海苔芽の網の一部を引き揚げ、冷凍保存しておきます。一期作が終わったら、この冷凍保存しておいた網を海に広げ、二期作目の海苔を作るのです。地域によっては三期作を行うこともあり、これにより海苔の安定供給ができています。

乾海苔ができるまで

海苔芽が15センチから20センチくらいまで育ったら、摘み取り作業を行います。摘み取り作業は、一期作目で3回から4回くらい、冷凍しておいた二期作目では10回から12回くらい行います。

摘み取った生海苔をそのまま加工場へ運び、乾海苔にしていきます。摘み取った生海苔を水洗いし、細かくミンチ状にします。そして、四角い形にすくのです。和紙の紙すきをイメージすると良いでしょう。

海苔の加工場には大きな乾燥機があり、出来上がった海苔を乾燥します。しっかり乾燥させたのが、乾海苔です。出来上がった海苔は100枚1束にして、検査場に持ち込み、品質検査を受けます。

検査で格付けされた海苔は共販センターに出荷され、問屋が買付を行います。買付された海苔は焼き海苔や味付け海苔に加工され、ここでようやくいつも食べている業務用や家庭用の商品となり、お店に並びます。

手軽に食べられる海苔ですが、海苔ができるまでにこれだけの時間と手間がかかっていることをおわかりいただけたでしょうか。海苔の養殖漁家では、良質でおいしい海苔を提供できるようにと、種付けから摘み取りまで、1年中休まず作業を行っています。丁寧な作業がおいしい海苔を作り出しているのです。