栄養豊富で体に良い海苔。実は、海苔は海のお肉と言われるほど優秀な食材です。私たちの食卓に上る海苔には、さまざまな種類があります。
生海苔
海苔の種類の1つめは生海苔です。海で収穫した後に洗浄して異物を取り除いた生の状態の海苔のことです。焼き海苔や佃煮の原料になっているのは、すべて生海苔。生の状態でも食べられるので、お味噌汁に入れたり、お刺身のようにして食べると、磯の風味をダイレクトに感じられます。鮮度が命なうえ、収穫時期の冬期にしか出回らないレアな食材です。
乾燥海苔・焼き海苔・味付け海苔
乾燥海苔は、生海苔を抄(す)いてから、均一な厚さになるよう簀子で成形して乾燥させたもの。江戸時代中期ごろから作られていて、昔は焼き海苔よりも乾燥海苔の方が主流でした。乾燥海苔と焼き海苔は似ていますが、そのまま食べられる焼き海苔と違い、乾燥海苔は一度コンロなどで焼いてから使う必要があります。焼かなくても一応食べられますが、消化が悪く磯の香ばしい風味や、パリッとした食感がありません。食べる直前に焼く乾燥海苔の方が、焼き海苔よりも香りが良いため、お寿司屋さんなどでは、いまだに乾燥海苔を毎回炙って使っているところもあります。炙る場合は、ザラザラした裏面の方を遠火で炙るのがおすすめです。
焼き海苔は乾燥海苔を焼いたものです。炙りたての乾燥海苔よりも風味は劣りますが、扱いが楽なのが特徴です。現代で海苔と言えば、焼き海苔が主流です。海苔は焼くと消化が良くなるので、乾燥海苔よりもお腹に優しいのもメリットの一つです。
味付け海苔は、焼き海苔に砂糖、醤油、カツオブシや昆布の出汁などで作ったタレを塗って味付けしたものです。他の海苔よりも湿気に弱いから、食べる直前に開けます。コンディションや湿度によっては、フィルムから出して5分程度で湿気てしまいます。関西方面では、味付け海苔でおにぎりを作ることもあります。
海苔の原料となる海苔の種類
スサビノリは海苔の主流です。全国各地で養殖が盛んにされています。スサビノリの特徴は、色が濃いことで、高級品ともなると光沢のある真っ黒な色に仕上がります。
アサクサノは、昔はスサビノリのように日本各地で養殖されていましたが、現在は有明海など一部の地域でしか生産されていません。ただし、味はスサビノリに負けないほど美味しいです。2007年には鹿児島県射水市でアサクサノリの養殖が再開されています。
ウップルノリは、縄文時代に食べられていた可能性のある岩海苔の一種です。ややお値段は高めですが、岩海苔として販売できるのは、岩に自生する天然物だけなので、事実上養殖ができません。ウップルノリの乾燥海苔は、穴が開いているのが特徴です。これは、他の海苔のように細かくミンチ状にせず、岩海苔をそのまま板状に伸ばして乾燥させているためです。日本では穴の開いている海苔は質が悪いとされていますが、岩海苔に関しては例外です。
