加工や産地による海苔の種類

加工による海苔の違い
海苔の種類は加工方法の違いで分けられます。まず挙げられるのが生海苔です。すべての海苔の加工前の姿で、板状に貼り付けたりせず、収穫したものを食べやすく刻み味付けした状態で出荷されます。海苔本来の状態で食べられると共に、より海藻に近い緩い食感が特徴です。乾燥させた海苔などと比べて量も食べやすいといった特徴があります。
生海苔を薄い板状に成形した海苔を乾燥海苔と言います。紙を漉くように生海苔を板状に漉いたもので、現在では一般家庭でほとんど見かけないものの昭和まではポピュラーな海苔でした。食べる直前に炙って食べることで磯の香りが立つとともに風味も増すため、海苔が好きな人は現在でも問屋から乾燥海苔を仕入れ食べていることも多いです。
家庭の海苔として最もポピュラーなのが、焼き海苔です。乾燥海苔を焼きパリッとさせた海苔で、どこの家庭でも常備されている定番です。すぐに食べられる、湿気っても直火で炙れば食感が戻ることから保存が利くという利点がありますが、生海苔や乾燥海苔と比べるとどうしても風味が落ちます。焼き海苔に甘辛く味を付けた味付け海苔などは旅館の食事の定番であり、子供にも人気が高いです。また海苔の種類はこの他にアオノリの海藻を乾燥させた粉末青海苔などもあります。

産地による海苔の違い
海苔は遠浅で潮の満ち引きが大きく淡水と海水が交わる場所が養殖に向いていることから生産地も限られます。最も有名なのは九州の有明海で、ここで生産される海苔は国内生産量の4割ほどを占めています。次いで多いのが瀬戸内海です。瀬戸内海沿岸で養殖される海苔は肉厚なのが特徴で、噛み応えがあります。有明海と瀬戸内海が海苔の二大産地と知られていますが、このほかに東京湾や伊勢湾でも海苔の養殖は行われています。以前は東京湾で養殖されていた浅草海苔が日本を代表する海苔としてよく知られていましたが、埋め立てによってその歴史は途絶えています。しかし現在東京湾で養殖されている海苔も、有明海や瀬戸内海産と比較しても負けない香り高さを誇る海苔として品質を評価されています。

海藻による海苔の違い
海苔の種類は原料となる海藻でも分けられ、その種類は3つです。最も代表的なのがスサビノリです。現在日本で養殖されている海苔のほとんどがこの品種にあたります。色が黒く、光沢感があるのが特徴で、質感もしっかりしています。
アサクサノリは元々東京湾の浅草で養殖されていましたが、現在は有明海の一部でのみ養殖されています。少し赤みを帯びた色合いが特徴で、火で炙った際に綺麗な緑色へと変わります。
また、岩海苔として知られているのがウップルイノリです。スサビノリやアサクサノリで海苔を作る場合、海藻を細かく刻み板状に成形していきますが、ウップルイノリの場合は刻まずそのまま貼り合わせていきます。そのためところどころ穴の開いたような仕上がりになりますが、岩海苔は岩場に自生する天然もののみがその名を自称できるため、見た目が多少粗くとも海苔としての品質には全く問題はありません。